暑くて眠れない。そんな失敗を避けるなら夏キャンプは「標高」で選ぶ!
夏キャンプを快適に過ごす秘訣は、なんといってもキャンプ場選びにあります。特に重要なのが「夜間の気温」です。

夜間の快適温度は25℃以下が目安
夏のキャンプでは、日中の暑さだけでなく、夜の寝苦しさが大きな問題になります。
夜間(23時~翌朝6時頃)の気温が25℃を下回らない場所では、テント内が蒸し暑くなり、快適な睡眠をとるのが難しくなります。
そのため、夏(7月~8月)のキャンプでは、必然的に標高の高い涼しいキャンプ場を探すことになります。
私自身も、この時期は標高600メートル以上のキャンプ場を選ぶようにしています。

標高が上がるとどれくらい涼しくなるのか?
一般的に、標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がると言われています。
この法則で計算してみましょう。例えば、平地(海抜0m)の最高気温が35℃の猛暑日だったとします。
【計算式】
35℃−(0.6℃/100m×600m)=31.4℃
標高600mの場所では、計算上は約3.6℃気温が低くなり、およそ31℃まで気温が下がることが期待できます。
日中の最高気温がこのくらいであれば、晴れた日の夜には放射冷却の効果も加わり、気温が25℃前後まで下がることが多く、朝晩は快適に過ごせる可能性が高まります。(平野部、特に盆地では夜間でも28℃を下回らないことも珍しくありません。)
キャンプ場を予約する際は、事前に天気予報サイトなどで時間帯ごとの予報を確認し、夜間の最低気温が25℃を下回るかどうかを一つの基準にすると失敗が少ないでしょう。
ただし、これはあくまで目安です。実際の気温は、山の斜面や谷といった地形、風の有無、その日の天候など、様々な要因によって左右されます。
温度調節は服装で
もちろん、快適だと感じる温度には個人差があります。「25℃では少し肌寒い」と感じる方もいれば、「27℃くらいがちょうど良い」という方もいるでしょう。
キャンプでの温度調節は、服装で行うのが基本です。暑い場合は脱げる服に限りがありますが、寒い場合は上着を羽織ったり、ブランケットを使ったりと調整がしやすいものです。
この「寒さ対策のしやすさ」を考えると、少し涼しいくらいの場所を選ぶのがおすすめです。
夏でも薄手の長袖や羽織るものを一枚持っていくと、夜間や朝方の冷え込みに安心して対応できます。

自分ががどのくらいの温度で快適に眠れるかを知ることが最も大切です。こればかりは、実際にキャンプを体験しながら、自身の「快適温度」を見つけていくしかありません。